血糖コントロール指標とは?血糖コントロール目標とは
私達の健康状態を知るための手段として、血液検査を行うことがあります。
糖尿病では、血液中のブドウ糖の濃度を測定することで、その症状が判明したり、合併症になる可能性や治療の効果を知ることができます。
特に、糖尿病の方には症状の進行や合併症の発症を抑えるためにも、血糖値を測定しながら目標の指数へ近付けていくことが必要となるのです。
この目標の指数にはいくつかの種類があり、糖尿病の状態によってそれぞれ異なるものですので、糖尿病を抱えている方は、きちんとご自身が目標とする数値を把握しておきましょう。
血糖コントロール指標とは?
血糖コントロール指標とは、血糖値を測定した際の指数です。この血糖コントロール指数を測定することで、血糖の状態を知ることができます。そもそも、血糖値の指数とは、血液中のブドウ糖の濃度のことを数値で表しているものですが、これは食事によって変化が表れるものです。
そのため、血糖コントロール指標は、いくつかの種類で測定することになっているのです。まず、「HbA1c(NGSP)」「HbA1c(JDS)」というHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)は、赤血球のヘモグロビンの特定部分に糖分がくっついたものです。この数値は血糖の濃度によって変化が表れます。
また、10時間以上何も食べていない状態で測った際の「空腹時血糖値」は、血糖値が最も低くなるタイミングに測定した数値で、診断や治療効果の判定に用いられます。
次に、食事を始めてから2時間後に測定する「食後2時間血糖値」の指数です。これは血糖コントロールの状態を知ることや食後の高血糖があるかどうかを知るためのものです。
糖尿病では、高血糖状態が続いていると重大な合併症に繋がってしまいます。糖尿病の治療の目的は合併症をいかに防ぐことができるかというものでもあるため、この血糖コントロール指数の測定をこまめに行うことが重要となっているのです。
血糖コントロール目標とは
血糖値を測定した際には、血糖コントロール指数を基準に判定を行い、それを目標として治療を行うことになります。
正常化を目指す数値
HbA1c(NGSP)が6.2未満、HbA1c(JDS)が5.8未満
合併症予防のための目標値
HbA1c(NGSP)%が6.2~6.8、HbA1c(JDS)が5.8~6.4
また、空腹時血糖値では、80~110未満であれば正常となり、合併症予防には110~130未満を目標とします。食後2時間血糖値では、80~140未満が正常、合併症予防には140~180未満になることを目標としていきます。
このように、血糖値の測定をすることで糖尿病の現状がわかり、その判定によって目標にしていくべき血糖コントロール指数を知ることができます。
低血糖や高血糖、合併症にならないためにも、この血糖値の測定を行うことは欠かせません。目標の数値へ近付けていくことが、糖尿病の治療の目的となっているのです。