仮面高血圧とは?仮面高血圧はなぜ危険なのか?
仮面高血圧と言う言葉を聞いたことがあるでしょうか?血圧の値が正常だと診断されている方の約一割程度は、実は仮面高血圧だと言われています。仮面高血圧は、非常に危険な高血圧症状の1つとして現在注目度が高まっています。
ただ、仮面高血圧はまだ一般的に広く認識されている症状ではありませんので、まずは仮面高血圧についての知識を深めることがとても重要です。
そこで、仮面高血圧とは一体何なのか、また仮面高血圧にはどのような危険性があるのかについてまとめました。
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仮面高血圧とは?
仮面高血圧とは、病院で血圧を測った際には正常な数値なのに、病院以外の家庭や職場など、普段生活している環境で血圧を測ると高血圧の数値を示すという症状です。
そのため、病院では仮面をつけて正常値を装った高血圧ということで、仮面高血圧と呼ばれています。現在は60歳以上の方の10人に4人は、この仮面高血圧だと言われています。
仮面高血圧は、病院以外の普段の生活環境で血圧を測った際に高い数値を示す症状ですが、血圧が上昇する時間帯や環境によって、早朝高血圧、夜間高血圧、ストレス下高血圧(職場高血圧)に分類されます。
早朝高血圧
早朝高血圧は、早朝に血圧が上昇する症状です。血圧の数値が正常な方の場合でも、睡眠時と比較すると起床後は血圧が上昇しますが、早朝高血圧の場合は、上昇の仕方がかなり急激になります。
夜間高血圧
夜間高血圧は、睡眠中などの夜間でも血圧が高い状態が続く症状です。通常睡眠時は、日中に比べて血圧が下がりますが、夜間高血圧の場合は寝ている間も血圧が下がらず、血圧が高い状態が続きます。また、夜間になって血圧が上昇する方も夜間高血圧と言えます。
ストレス下高血圧(職場高血圧)
ストレス下高血圧は職場高血圧とも呼ばれていますが、ストレスを感じると血圧が上昇する症状です。ストレス下高血圧は、職場でストレスを感じて仕事をしている方に多いとされていますが、職場以外でも家庭での育児や家事などでストレスを抱えている主婦の方にも多い症状です。
仮面高血圧はなぜ危険なのか?
仮面高血圧はなぜ危険なのかというと、仮面高血圧は病院での診察や健康診断の際には正常な数値を示すため、高血圧が発見されにくいのです。
病院できちんと高血圧だと診断されれば、適切な処置や治療を行うことが出来ますが、仮面高血圧の場合は、本人も医師も高血圧だと気づきにくいため、高血圧の治療を行うことが出来ません。
そうなると、知らず知らずのうちに症状がどんどん進行していき、結果的に脳卒中や心筋梗塞になってしまう可能性が高いのです。実際に仮面高血圧は、適切な治療を受けている高血圧の方に比べて、約3倍も脳卒中や心筋梗塞を発症する頻度が高いとされています。
仮面高血圧の1つである早朝高血圧は、早朝に急激に血圧が上昇するため、血管への負担が大きくなります。その結果、血管が損傷したり、血栓が出来やすくなり、脳卒中や心筋梗塞などを発症するリスクが非常に高いのです。
また、夜間高血圧の場合は、血圧が高い状態がずっと続くわけですから、当然血管や心臓への負担はかなり大きくなります。そして、自分では気づかないうちに限界を迎え、睡眠中に突然脳卒中や心筋梗塞を発症し、死亡してしまうケースも多くあります。
このように、仮面高血圧は病院で診察を受けた際には正常な数値を示しますので、自分でも自覚症状を持たないまま高血圧の症状が悪化してしまいます。そうなると、適切な治療を行うことが出来ずに、重大な病気を発症する危険性も高まるのです。
自分が仮面高血圧かどうかを知るためにも、病院だけで血圧を測るのではなく、家庭や職場など病院以外の環境で血圧を測ることが大切です。また、血圧は時間帯によっても異なりますので、早朝や夜間など1日に数回血圧を測定するようにしましょう。