糖尿病性腎症の症状とは?腎症の初期症状・自覚症状とは
糖尿病で恐ろしいと言われている合併症の「糖尿病性腎症」には、様々な症状があります。
この糖尿病性腎症にできるだけ早く気付くことができるよう、あらかじめどのような症状があるのかを知っておくことは必要だと言えます。
糖尿病性腎症は、分かりにくい症状が多いため、糖尿病になってしまったら定期的に病院に行くか、その症状に気が付き早急に治療しなくはなりません。
糖尿病性腎症は、なってしまうことによって、人工透析を行わなくてはいけない可能性があり、糖尿病性腎症にも段階があるため、その症状をしっかりと把握しなくてはならないのです。
糖尿病性腎症の症状とは?
糖尿病性腎症の症状は主にたんぱく尿ですが、それにはいくつかの段階と、表れる症状もあります。
微量たんぱく尿期
まず、腎症の初期の「微量たんぱく尿期」です。この時には尿から微量のアルブミン(たんぱく質の一種)のみが検出されます。この時期の測定で異常が発見されたら、すぐに治療が必要です。
尿に微量のたんぱく質が出始めてから3~5年で「顕性たんぱく尿期」となることがあります。尿のたんぱく質の量が増えていて、腎臓の機能は低下しています。この場合にはすでに腎症が進行している状態です。
ネフローゼ期
たんぱく尿が出ているのを放置していると「ネフローゼ期」になります。尿として排出されるたんぱく質はさらに増えていき、血液中のたんぱく質が減少します。するとむくみや高コレステロール血症、高血圧などの症状も表れます。
腎不全期
さらに、糖尿病性腎症は「腎不全期」になってしまいます。腎臓の機能が正常の10%までに低下してしまうと、透析療法を行わなければならない状態です。
腎症の初期症状・自覚症状とは
腎症の初期症状には、尿の色の変化や体にむくみがある、トイレが近いといった、生活の中でも小さなものです。さらに、腎臓は尿だけではなく体内の循環などの役割もあるため、体の様々な部分に症状が表れていくものです。
これらを見ただけで腎症の症状だと判断することは難しいと言えますが、腎症の悪化予防のためにも見逃さないように注意が必要です。また、腎症には自覚症状が表れにくいものです。腎臓は病気になってもかなり悪化しないと自覚症状は見られない臓器です。
つまり、腎臓の状態は日頃から気を配る必要があるのです。この腎症は、気付いたときには重症になっていた、ということがこれまでに多く見られているものなので、十分な注意が必要です。
このように、糖尿病性腎症の症状で分かりやすいものは尿の変化です。糖尿病の治療をしていく際、尿に変化が表れたらすぐに治療を行い、悪化を防いでいくことが重要となります。
少しでも異変に気付くことがあれば、すぐに尿検査を行うことや医師からの診断を受けることが必要です。