糖尿病の症状 足のむくみとは?足の壊疽・足のしびれとは
糖尿病は多くの症状や重大な合併症をもたらしてしまう恐ろしい病気ですが、その中の症状では足に変化が表れることがあります。
足の変化には、主にむくみや壊疽、しびれなどが挙げられますので、これらが表れた際には要注意となります。
これらの症状を見逃してしまうと悪化して重症となり、危険な状態に陥ってしまいますので、それを避けるためにも、足に表れがちな糖尿病の症状を抑えておかなければなりません。
糖尿病の症状による足のむくみとは?
糖尿病を抱えている患者さんの中には、足のむくみを感じられている方がいます。足のむくみで靴や靴下がきつくなったり、朝よりも夕方にむくみが見られる症状の場合には、糖尿病の合併症による腎症が関係しています。
むくみは毒素、老廃物が溜まっていることでできてしまいますが、体内の老廃物や毒素を取り除いて尿として排出させる腎臓は、糸球体という血管の塊を持っています。糖尿病による高血糖が続いていることで、たんぱく質が変化してしまう状態になると、血管にも影響が出てしまいます。これは血管の主成分がたんぱく質であるためです。
そのため、血管の中でも糸球体に影響が出てしまうことで、尿で老廃物などの排出ができなくなり、むくみとなっているのです。つまり、糖尿病による腎症で足むくみが出ている時には、既に腎機能の低下が進行してしまっている段階となっているのです。この場合は、一刻も早く適切な処置をしなければならない状態なのです。
足の壊疽・足のしびれとは
足の壊疽(えそ)とは、糖尿病の1つの症状でもある、足の血行の悪さなどが引き起こしてしまいます。ちなみに、「壊疽」とは壊死の一種のうちで、皮膚の組織が乾燥や感染によって2次的な変化を受けて、泥のような状態で異臭も放っている状態です。
足の壊疽は、皮膚や皮下組織が死滅して茶褐色や黒色に変色してしまいます。この足の壊疽が広範囲になった場合などには、足の切断せざるを得ないこともある症状です。糖尿病で、足がむくんでいたり変形している方や足にタコや魚の目がある方など、足に何かしらの異常を抱えている場合にはこの足の壊疽となる危険度が高いとされているため、要注意です。
次に、糖尿病による足のしびれは、足の神経障害が関係しています。糖尿病による足のしびれは、両足の左右対称に症状が表れ、中枢神経から遠い末端部の足先や手先にも表れていくことが特徴的です。
この症状は発症してしまってからでも、血糖値をコントロールすることで軽減することができますが、数ヶ月から数年ほどにわたって血糖値のコントロールを継続していかなければなりません。
このように、糖尿病は足にいくつもの症状が表れてしまうものです。むくみや壊疽の症状が出ている時には、既に体の機能の低下が進行している段階となっていて、かなり深刻な状況だと言えます。
糖尿病がもたらす足の症状には、根気よく血糖のコントロールをすることや早めの対策が必要となるのです。