糖尿病の症状 皮膚のかゆみとは?皮膚病・皮膚疾患の原因とは
糖尿病の症状と言えば、血管や臓器といった体の内部の変化や異常がほとんどだと認識されている方がいらっしゃいますが、実は目に付きやすい皮膚にも、いくつかの症状が表れるということをご存知でしょうか。
この糖尿病の症状には、皮膚が痒くなることや皮膚病、皮膚疾患を発症してしまうことがあります。
しかし、皮膚の異常となると、糖尿病が関連していると気づきにくいものです。アレルギーや季節による乾燥などと見逃されてしまいがちなもので、何の対処もせずに放置されてしまうこともあります。また、皮膚といっても全身の様々な部位に表れるため、それが余計に厄介なものだと言えます。
糖尿病によって起こる皮膚への症状は、目に見える場所だとしても糖尿病によるものだとなかなか気づけず、知らない間に進行してしまう恐れもあります。体調だけでなく皮膚の異常も見逃さないようにしておきましょう。
糖尿病の症状 皮膚のかゆみとは?
糖尿病の症状は、全身に様々なものが見られますが、皮膚のかゆみもその1つに当てはまります。まず、糖尿病で血糖値の高い状態が続いていることで、その糖分を尿で排出する回数が多くなり、脱水症状になりやすくなります。
この脱水症状で体の水分が失われてしまい、>皮膚が乾燥してかゆみが引き起こされてしまうのです。また、血糖値が高いと体の抵抗力が低下してしまうため、かいた汗が肌を刺激し、かゆみとなっていることもあります。
さらに、冬場や乾燥している場所でも皮膚にかゆみを引き起こしやすくなっていることもあるのです。糖尿病による皮膚のかゆみには、これらのようなものが挙げられます。
皮膚病・皮膚疾患の原因とは
糖尿病によって発症する皮膚病や皮膚疾患の原因は、主に皮膚の乾燥と、糖代謝の異常が関係しています。また、糖尿病による皮膚の乾燥と関係のある皮膚病としては、以下のようなものがあります。
皮膚掻痒症(ひふそうようしょう)
発疹を伴わずに皮膚のかゆみだけがあらわれる。
カンジダ
口腔粘膜や性器などにできるカビの病気。
細菌感染症
細菌の感染によって化膿や炎症を起こしてしまう。
帯状疱疹
痛みを伴う水泡が帯状に表れる。
デュピュイトラン拘縮
糖代謝の異常により、手のひらの腱膜が硬直して指が伸ばせなくなる。
糖尿病性浮腫性硬化症
背中や肩などの皮膚が硬くなってしまう。
皮膚病性潮紅
最小血管の以上によって顔や手足の指に赤みが表れる。
糖尿病性水泡
火傷のような水泡ができる。
糖尿病性黄色腫
皮膚に黄褐色の皮疹があらわれる。
糖尿病性潰瘍や壊疽
下半身の血行不良によって起こる。
この皮膚病の中には、肌の乾燥を防ぐことで対処できるものもありますが、糖尿病が進行している場合もありますので、それらの症状に合わせた対処や治療が必要となっています。
このように、糖尿病による皮膚のかゆみ、複数の皮膚病や皮膚疾患は、主に乾燥と糖代謝の異常が関係して引き起こされているものです。
皮膚に見られる異変から、糖尿病であることが発覚したというケースもありますので、糖尿病による症状の可能性として考えることもできます。糖尿病による皮膚の症状を、見逃さないことも必要となるのです。