悪性高血圧とは?悪性高血圧の症状や特徴は?発症する原因は?
悪性高血圧とは、短期間のうちに心不全や腎不全、大動脈解離や心筋梗塞などが起こる非常に恐ろしい高血圧です。
悪性高血圧は高血圧緊急症とも呼ばれていますが、悪性高血圧を発症した場合はすぐに治療を行わないと生命の危険に関わるため、かなり緊急性の高い病気となります。
そこで、悪性高血圧について、また悪性高血圧で見られる症状や発症する原因についてまとめました。
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悪性高血圧とは?
通常の慢性的な高血圧は、発症してすぐ命を落とすことはまずありませんし、合併症を発症するとしても、10年後や20年後などある程度の時間がかかるのが一般的です。
ただ、悪性高血圧は、高血圧になって2年~3年程度の短期間で、心臓や腎臓、脳などに関する重大な病気を発症してしまうのです。
悪性高血圧の場合、病気が発症した後も症状が進行するスピードが速いため、すぐに対処しないと命を落とす危険性が高くなります。
悪性高血圧を発症する割合は、高血圧患者全体の1%程度と決して高くはありませんが、発症した場合は非常に深刻な状態になる恐ろしい病気です。
悪性高血圧の症状や特徴は?
悪性高血圧で見られる症状はいくつかありますが、代表的な症状としては拡張期血圧が常に130mmHg以上であることや眼底うっ血乳頭、腎機能障害の進行や頭痛や意識障害などです。
悪性高血圧には他にも様々な症状があり、症状の程度も個人差がありますが、悪性高血圧の場合、非常に緊急性が高い症状が現れるのが特徴です。
拡張期血圧130mmHg以上
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悪性高血圧では、最低血圧130mmHg以上と定義されています。また、最高血圧は200mmHg以上になる場合も多く、異常な血圧の上昇が見られます。ただ、症状によっては最低血圧130mmHg以下でも悪性高血圧と診断される場合もあります。
眼底うっ血乳頭
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悪性高血圧では、眼底検査を行った際に目の奥に乳頭浮腫という特徴的な症状が見られます。また、悪性高血圧の場合、眼底検査で出血や動脈硬化などの症状も見られます。
腎機能障害の進行
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悪性高血圧の場合、腎機能障害が進行し、腎臓の機能が急激に低下します。また、腎機能障害が進行することで、腎不全が起こります。
頭痛などの全身症状
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悪性高血圧では、頭痛や嘔吐、めまいや呼吸困難などの全身症状が見られます。他にも視力障害や体重減少、胸や背中の痛みなど全身の様々な不調が急速に進行することで、心不全を起こす場合も多くあります。
悪性高血圧を発症する原因は?
悪性高血圧を発症する原因としてまず挙げられるのは、一般的な高血圧と同様に生活習慣の乱れです。
食生活や運動の習慣、睡眠といった生活習慣が乱れていると、血圧の上昇に繋がり、悪性高血圧を発症する場合があります。
ただ、悪性高血圧は、生活習慣ではなく、ホルモンが分泌される臓器に腫瘍ができることが原因で発症する場合もあります。
ホルモンの分泌に関わる臓器に腫瘍ができると、血圧が急激に上昇し、悪性高血圧を発症するケースがあるのです。
悪性高血圧は30代~40代の男性に多い
高血圧は、50代、60代以降の中高年の方が発症する病気というイメージが強いですよね。
もちろん中には、若い年代で高血圧と診断される方もいますが、やはり高血圧の患者数としては50代以降の方が圧倒的に多いと言えます。
ただ、悪性高血圧の場合、一般的な高血圧とは異なり、発症する割合が高いのは中高年ではなく、30代~40代の若い年代の方なのです。
特に、30代、40代の男性は、他の年代に比べて悪性高血圧の発症率が高くなりますので、若いからといって安心はできません。
また、30代、40代で悪性高血圧を発症すると、病気が進行するスピードも速くなりますので、非常に危険性が高いと言えます。